2本以上の高品質なマイクロフォンを組み合わせることにより、より臨場感の高いステレオ音声を収録することが可能です。
ゼンハイザーのマイクロフォンを使用した基本的なステレオマイクロフォンセッティングを紹介します。
XY方式
XY方式は最もシンプルで、省スペースなステレオセッティングです。単一指向性のマイクロフォンを同軸上に90度交差させて配置します。
音源が同じタイミングで二つのカプセルに到達するため、位相のズレがなく自然な収録ができるのが特長です。またそれぞれの信号に相関がないとされ、パンを振り切らなくてもコムフィルターが発生せず、柔軟に定位を調整することが可能です。
<写真の組み合わせ>
- MKH 8040 Stereo Set
- Stereo Cyclone Kit 1
MS方式
MS方式は単一指向性のマイクロフォンをMid、双指向性のマイクロフォンをSideとして同軸上に配置するステレオ方式です。
Midのマイクロフォンで正面の音源の芯を捉えることができること、収録後にステレオの広がりを調整できることが特長です。
収音された信号はそのままでは使用することができず、マトリクスを通す必要があります。
ORTF方式
ORTF方式は分社化前に存在したフランスの国営放送局ORTF (フランス放送協会、Office de Radiodiffusion Télévision Française)で考案されたステレオ方式で、2本の単一指向性マイクロフォンをマイク間隔を17cm、開き角度を110°にするセッティングです。